やれる、やってやる

来年で45:歳になる。

この歳で再就職は難しい。

今のバイト先で生き残るしかない。

キレてバイトをやめるなんてもっての他だ。

これまでは職場で気に入らないことがあれば態度に出してきた。

それが相手にプレッシャーをかけることになると思っていたから。

結果はいつも自分が職場を去ることになり終わり。

何の力もないくせに、態度は悪く、口だけ達者な鬱陶しい中年おやじでしかないと気づけなかった。

かっこよく言えば、真っ向勝負。

本質は我慢を知らないクソおやじ。 

職場の人間関係なんて自分がほんとにやりたいことをやるためのお金と時間を得るための手段のおまけみたいなものと割り切ってしまえばよかった。

その感覚がなかった。 

今はあとがない。

だからそれができる。

できるというか、せざるを得ない。

以前だったら確実に意見していた場でも意見しない。

否定したい価値観があっても否定しない。

物わかりのいいおっさんになろうと努力している。

腹の中の本音と発する言葉のギャップが地味だけど楽しい。

自分の感情を抑え、賛成できないことに対しても否定せず、そういう考え方もあるんですねと発言し、もやもやした感情を消化する。

この一連の流れが新鮮だ。

人とはうまくやればいいっていうのはこういうことだったのか。

その先に自分の居場所の確保、つまり、とりあえずの安定した収入と自由にできる時間の確保という目標がある。感情的になっても他者をコントロールできない。

感情は表に出さず内に秘める。

人とうまくやっている。

とちらかというと目立たない。

そういう奴のなかに、やばい奴がいる。

極秘捜査にあたってる警察官、爆弾作ってる過激派って感じだ。

今の僕には自分の居場所の確保、つまり、とりあえずの安定した収入と自由にできる時間の確保という目標がある。

絶対に守らなくてはならないものや、やりとげたい目標があれば自分の感情なんて殺せるのだろう。

妻のためになら殺せる。

これならできそうだ。

やってやる。

今までの失敗を取り返してやる。

極秘捜査も爆弾も作らない。

45歳アルバイトの本気を見せてやるぜ。